子どもの悩みを察知する方法
子どもの隠しごとを察知する方法
Q:いじめを受けていても、必死で子どもが隠そうとしているというニュースを聞いて心配になりました。何でも話し合ったり、隠していることをうまく事前に察知する方法はないのでしょうか? ウソをついたりすることよりも、深刻な子どもの悩みを知らないでいるかもしれないということのほうが心配になります。
強い気持ちと普段の態度に気をつけて!
A:北海道滝川市の小学校の教室で2006年9月、6年生女児が首つり自殺をした問題で明らかになったように、子どもは親に心配をかけたくないことを理由に深刻な問題を打ち明けないことがあります。学校がいじめの実態を隠して、親だけが事実を知らなかったといったことは少なくありませんが、本当に悔やんでも悔やみきれません。
一番大切なことは、「親はどんなことも冷静に受けとめられるんだ」という安心感を普段から子どもに与えることです。
子どもの仕事は親の期待に応えること
良くも悪くも、小さい子どもの最大の仕事は、親から保護してもらえる保証を得ることです。そのために、子どもは親の期待に応えようと無意識で思っています。親の期待に応えることが、安全を確保する一番の方法だからです。
そのために子どもは、普段から親がどんな価値観で生活しているかを大人が思っている以上に敏感になっています。子どもがいじめられてうれしい親などいないでしょう。その思いは当たり前のことなのですが、これが、子どもの負担になることがあるのです。
子どもは親を悲しませたくないと思っています。これは前述したように、子どもが安心して生きるために親の期待に応えることが重要だからです。子どもがわざわざ、親を悲しませるようなことを話すのは、想像以上に過酷なことです。親が悲しめば悲しむほど、いじめに否定的であればあるほど、子どもにとっては辛いものです。
どんなことでも話し合える環境をつくるには?
子どもに、どんな深刻な問題でも正直に話し合える環境をつくるには、どうすればいいでしょう? それには、「普段から何があっても動じない態度」が必要です。そして、「解決方法に焦点を当てられること」が大切になります。
・普段から何があっても動じない態度
・解決方法に焦点を当てられること
この2つができていれば、子どもはどんなことでも親を信頼して話してくれるようになります。
普段から落ち着いた対応を心がけましょう
普段から何があっても動じない態度。これは、親子が安心して話し合う環境づくりに欠かせません。子どもに対しての態度だけではありません。いつも家族の誰かの愚痴を言っているとか、隣家の行動に文句を言っているなどがあると、子どもは親を信頼することができません。「自分もあんなふうに扱われるんじゃないか?」と思ってしまうのが人間の心理です。
常に、どんな時も、冷静に対処するというのは難しいかもしれません。けれど、少なくとも子どもがいる時には、気をつけるといいでしょう。そして、特に家族のメンバーすべてに対して、思いやりのある行動を大切にすることです。子どもはお母さんがお父さんをどんなふうに受けとめているか、あるいはお父さんがお母さんのことをどんなふうに受けとめているかによって、自分もあんなふうに扱われるんだと認識します。
ですから、家族のメンバーすべてに対して、オープンな会話ができていれば、子どもは自然に深刻な問題でも話し合えると思うようになります。
理由にこだわると信頼を失います
たとえば、いじめられているという事実を子どもから打ち明けられたとします。その時に執拗に「なぜいじめられたのか?」という理由にこだわったとしたら、どうなるでしょう? 子どもだって、それがわかっていたら解決できているはずですし、親に打ち明けることもないでしょう。だから、理由にこだわる親に、子どもは深刻な悩みを打ち明けないという結果になります。
大切なことは、問題をどうやって解決するかです。相談すれば、なんとか解決しようとしてくれると思えるから、子どもは悩みを話そうとするのです。ですから、普段から子どもの話を聞く時には、理由にこだわりすぎないことが重要です。「どうしてテストの点数が悪いの?」「なぜ忘れ物をしてしまうの?」「なぜ、言うことをきかないの?」などなど、聞くことはいいですが、問いつめてもなんの解決にもなりません。
「どうすれば、点数が上がるのか?」「どうやって忘れ物をなくすか?」という解決に目を向けると、子どもはいろんなことをとても話しやすくなるでしょう。
(出典:http://allabout.co.jp/)
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